赤ちゃんの先天異常を極力避けるには葉酸が有効!


皆さんは、「葉酸」という栄養素や、「葉酸サプリ」という言葉を聞いたことがありますか?

 

実はこの葉酸という栄養素、赤ちゃんの先天性異常に深く関わりがあると言われています。

 

妊娠初期に、葉酸が不足しているために起こりうるリスクには、どのようなものがあるのでしょうか。

 

 

赤ちゃんの先天性異常の割合は2~5%

 

日々生まれてくるたくさんの赤ちゃん。その中でも、先天性異常が生じる赤ちゃんは、全体の2~5%と言われています。

 

先天性異常の原因は様々ですが、ほとんどがよくわかっていません。20~30%は、遺伝子の異常や、染色体の欠陥であると言われています。

 

また、お母さんが妊娠初期にウイルス感染を起こしたり、薬剤を摂取することによる異常が、5%ほどと考えられます。

 

ウイルス感染の代表的なものが風疹ですが、妊娠に影響を及ぼすウイルスは他にもありますので、いちがいには言えません。

 

そして、残りの65~75%は、原因が明確ではないと言われています。

 

妊娠初期は、どのように妊娠が進行していくかを誰も予想はできず、何か万一の異常が起こったとしても、その原因は半分以上、わからないことなのです。

 

 

葉酸不足が原因と言われている先天性異常とは

 

これらの原因不明の先天性異常の中で、「神経管閉鎖症」と呼ばれる異常に関しては、妊娠超初期から、妊娠初期にかけての、葉酸の不足が原因のひとつになっているのではないか……と言われています。

 

少なくとも欧米の研究においては、葉酸の充分な摂取によって、神経管閉鎖症があらわれるリスクは、70%も軽減すると考えられるようになりました。

 

「神経管閉鎖症」にも複数の種類があるのですが、特に葉酸の不足が関わると言われているのが、「二分脊椎症」です。二分脊椎症は、赤ちゃんの脊椎骨が充分に発達せず、神経が脊椎骨の外側に出てきてしまうことで、重度になれば足の変形や麻痺、内臓の圧迫による排泄障害などを引き起こします。

 

また、二分脊椎症の胎児の半数以上に、脳の髄液がうまく循環せずに頭部が膨らんでしまう、「水頭症」の併発が見られるのです。

 

 

二分脊椎症のリスクを抑制する「葉酸」を摂取しましょう

 

葉酸は、ビタミンBの一種です。
細胞分裂に関わるビタミンで、葉酸が不足してしまうと細胞分裂が正常に行われなくなる可能性が否定できません。

 

妊娠超初期は特に、胎児の細胞分裂が活発に行われ、大量の葉酸を必要とする時期でもあります。この時期に葉酸を意識して取り入れることは、胎児の先天性異常リスクを下げるとともに、正常な発達を助けてあげることでもあるのです。

 

繰り返しますが、葉酸を摂取することで下げられる神経管閉鎖症のリスクは70%にも及びます。妊娠の可能性がある、あるいは妊活を行うのであれば、葉酸は欠かせない栄養素と言えるでしょう。

 

 

赤ちゃんの健康を維持する上での葉酸


妊娠、妊活のために、あるいは胎児の順調な成長のために、葉酸が有効である……という話はよく聞きますね。

 

それでは、赤ちゃんの健康を維持するために、葉酸が必要である、ということはご存知ですか?

 

妊娠前や、妊娠中は葉酸を飲んでいたけど、出産後は葉酸を飲んだほうが良いのかどうか……そのことを、「赤ちゃんの健康」に焦点をあててお話しましょう。

 

 

妊娠中の赤ちゃんの健康と葉酸

 

葉酸という成分が、具体的に何に作用するのか、よく知らない……という方も多いでしょう。

 

葉酸はビタミンの一種で、その仕事のひとつに「細胞分裂のサポート」があります。

 

葉酸が充分に存在していることで、その葉酸を使って順調な細胞分裂を促すことが可能です。そのため、特に非常に活発な細胞分裂が行われる妊娠初期において、たくさんの葉酸が必要になるのです。

 

この時期に葉酸が不足していると、赤ちゃんの神経障害など、先天的な疾患を招く危険性も否定できません。

 

一方で妊娠週数が進みますと、お母さんのからだでもたくさんの栄養を赤ちゃんに取られ、貧血などの症状も見られるように。

 

お母さんの血液は赤ちゃんに栄養を運ぶ大切なものですが、葉酸は造血作用のあるビタミンと言われ、貧血の改善をたすけます。

 

赤ちゃんに栄養を運ぶことはもちろん、貧血のまま出産(分娩)を迎えてしまうと、分娩時の大量出血の原因にもなってしまうのです!

 

出産にかかる時間、お母さんと赤ちゃんの命……。赤ちゃんの健康にとってお母さんの貧血は大きな意味を持っていることがわかりますよね。

 

 

出産後の赤ちゃんの健康と葉酸

 

出産後も、赤ちゃんの健康と葉酸は、切っても切れない関係にあります。

 

妊婦の葉酸の推奨量は440μgですが、産後、授乳期ののお母さんの葉酸の推奨量は340μg。

 

ちなみに、妊娠していないときの推奨量は240μgですので、やはり授乳中は、普段よりも多くの葉酸を必要としているのです。

 

授乳中、赤ちゃんの栄養源は粉ミルクを除いて、もちろん母乳。離乳食が始まってからもしばらくは、食べられる量は少なく、主な栄養源は母乳のままです。

 

このとき、お母さんのからだの中で、きちんと栄養が含まれた良質の母乳をつくる補助をする栄養素が、葉酸なのです。

 

葉酸には造血作用があるということを先述しましたが、母乳の量や質に関わるのが、やはりこの、お母さんの血液です。お母さんの血液が、豊富かつ良質であることで、初めて赤ちゃんに、栄養が豊富に含まれた良質の母乳が行き渡るというわけなんですね。

 

ちなみに、授乳期に葉酸が不足していると、母乳の量、質ともに本来のパワーを発揮できませんので、赤ちゃんの低栄養状態が心配されます。

 

そのため、あまりお母さんの葉酸不足が続くと、赤ちゃんの発育に遅れがでる可能性もあると言われています。

 

 

産後の葉酸の摂取は、長きにわたる妊娠、分娩で傷ついたお母さんのからだの修復にも役立ちます。

 

何といっても細胞分裂を促す栄養素ですから、疲れでいっぱいのお母さんの肉体的ダメージに対して、回復を早める効果が期待できるのです。

 

お母さんの疲れが早期に回復すれば、その分赤ちゃんの心身の発育にも良い影響があることが考えられます。お母さん自身もラクですよね。

 

葉酸は少しくらい、推奨量よりも多めに摂取してしまったとしても、尿の中に排出され、悪影響を与えることはほとんどありません。

 

水溶性ビタミンですので、摂りすぎた分は尿の中に溶け出し、お母さんや赤ちゃんのからだに悪影響を与えることはまずないのです。
過剰摂取によって副作用が起こることもあり、心配されていますが、葉酸の過剰摂取の基準は1,000μgと大量です。

 

これほどの葉酸を摂ってしまうと、尿中にも溶けきれなくなった葉酸が血中にあふれ出してしまうのですが、サプリメントを規定量飲むぶんには、1,000μgをオーバーすることはまずありませんので、安心して葉酸を赤ちゃんの健康に役立ててくださいね。